と言えば皆さんおわかりになると思いますが、犬猫にもヒトと同じように白内障があります。ただしその種類には老齢性・若年性・病因性(糖尿病による)に分類されています。一般的には7歳過ぎ頃から起きる老齢性白内障がほとんどですが、まれに1〜2歳未満で発症してしまう若年性白内障というものもあります。これは遺伝的なものが多いのですが、症状は白内障ではとどまらず失明にまで至る事もあるようです。?n どの白内障についても有効な予防手段はありませんが、点眼薬によってわずかではありますが進行を遅らせることが可能です。快適な老後を過ごさせてあげられるよう早めの対策をとってあげてください。
意味ある行動
犬が何かをして欲しいときに吠えたり、猫がおもてに行きたいがためにずっと扉の前で座り込みをしていたりと、彼らの行動には必ず何かしらの意味があります。例えば犬が飼い主さんに向かって吠えたとすると“そろそろ〜の時間だね”といった具合に吠えたことに対しての要求を満たしてしまうことが多いかと思います。扉の前で座り込みをしているからといって“さあ遊んでおいで”といった具合におもてに猫を出してしまうことは、伝染病に感染したり望まない交配の原因となります。?n このように彼らの要求をすぐに満たしてしまう飼い主さんの行動は、思ってもいない弊害をもららしてしまうことがあります。ここは飼い主さんとペットの根比べです。決して根負けしないでくださいね!
母子免疫とワクチン
新しい犬猫を飼い始めたときワクチンはいつ接種すべきか?というご質問を受けることがあります。母子免疫というものがあるのをご存じですか?これは胎盤や初乳を介して母体から子供に受け継がれる免疫のことなのですが、しばらくの間はこの母子免疫が子供を病気から守っています。母子免疫が成立しているときはワクチンを接種しても充分な効果を得ることは出来ません。かといってあまりワクチン接種が遅くなっても病気にかかってしまいます。?n [もっと読む…] about 母子免疫とワクチン
薬の効果
体調を崩したときには何らかの薬を投与しますが、すぐに効くものばかりではありません。また投与すればずっと効いているものもありません。(種類にもよりますが投与後2時間過ぎから効いてくるものが多いようです)また薬の効果は年齢にも大きく左右され、若ければ非常に効果が認められても高齢のものでは効果よりも薬害(副作用)が強くでてしまうことがあります。年をとってくるとなかなか病気が治らないのはこんな事も影響しているのです。?n 薬を投与することで飼い主さんは安心するかもしれませんが、薬を投与した後の経過をしっかり見てあげることも大切です。“薬を与えているから!”と安心しきらないでくださいね。
より良い説明を求めて
飼い主さんがペットの異常に気づき来院され、私たち獣医は稟告に基づいて検査・診断をしていくのですが、病気の診断がしっかりつかみ切れる場合ばかりではありません。正直、確定診断に至らないこともあります。レントゲンなどのように画像によってしっかりつかみきれるものなら良いのですが、内科的なものだと発症するまでのメカニズムをしっかり理解していないと、治療も説明もとんちんかん(死語かな?)なものになってしまいます。最近、生理学からはいっていく内科の本を購入し新しい知識を得られるよう読み始めました。病名はわかってもメカニズムが解らないうわべだけの獣医にならないように・・・。
Petを飼うことは
Petを飼い始める動機というものは人それぞれ様々だと思います。癒しを求めるためだったり、新たな人生の友としてだったりと、楽しいことのみを思い描いている方がほとんどで、最初から“死”のことを考えてPetショップに行かれる方はいないでしょう。けれども“生”あるものはいつかは終わりを遂げるときが来ます。それが寿命のためか、病気のためか、あるいは突然の交通事故で訪れるかはわかりませんが、本当に最後までその命の面倒を見ることが出来る心構えが必要ではないでしょうか。決してブームに踊らされて1つの命を買ってしまう、といった安易な気持ちでPetを飼い始めて欲しくないものです。
先輩の開業!
大学1年生の頃からの先輩で、永岡犬猫病院時代も一緒に寝食をともにした先輩が2月1日に開業します。その先輩の病院の披露パーティーのため本日午後の私の診療はおやすみさせていただきます。大学時代を過ごした藤沢での先輩の開業、自分も久しぶりに藤沢に行けるのでちょっと楽しみです。(注・本日のEntryは27日に書かせてもらっています)
お腹をこわしたら
犬猫を飼っている方なら必ずといって経験する病気が“下痢”ではないでしょうか。脱水症状や嘔吐をともなっているような場合は病院での治療が必要になりますが、食欲はあるけど下痢気味!といったときはまず食餌療法でしょう。今日はご自宅でも簡単に出来る消化の良い食餌を紹介しましょう。?n [もっと読む…] about お腹をこわしたら
毛玉にしないで!
犬でも猫でも長毛種の子は被毛のケアーをちょっとさぼってしまうと毛玉になってしまいます。初期毛玉ならばブラッシングで何とかなるのですが、フェルトのように固くなってしまうとどうにもなりません。そんなとき良くはさみで毛を刈ろうと試みる方が多いのですがこれは危険です。というのも毛玉なのか皮膚なのか見分けが付かず皮膚を切ってしまう事故が結構あるんですよ。毛玉にしないことが一番なのですが、もしなってしまったらはさみは使わずバリカンが一番です。皮膚を切ってしまう事はまず無いですよ!(お持ちにならない場合は近所の美容室や動物病院に相談すると良いでしょう。)
子宮蓄膿症
雌犬にとって子供を育てるために子宮という臓器は大切ですが、8歳位を過ぎると人と同じように閉経という時期を迎えます。ちょうどこの時期に子宮蓄膿症にかかってしまう場合があります。どんな病気でもそうですが特に子宮蓄膿症は発見時期が遅れると命に関わる位怖い病気です。今日も子宮蓄膿症を患った犬が入院し急遽開腹手術になりました。(摘出した臓器の写真をご覧になりたい方は続きをご覧ください。)開腹するタイミングは非常に難しいのですが、体が病気に負けているかいないかを良く見極めないと、手術は成功しても術後にダメになってしまうこともあります。?n 8歳を過ぎて避妊手術をされていない飼い主さんは、良くペットの様子を観察してあげてください。どんな病気でも早期発見がカギですよ!?n [もっと読む…] about 子宮蓄膿症